【特集】HSX(Hollywood Stock Exchange)で映画の株を売買?その実態とは?

はじめに

みなさんこんにちは。ナガと申します。

今日はですねちょっと変わった話題でお話をしてみようと思います。

海外の映画事情に興味のある方は一度はご覧になったことであろうサイトがBox Officeという北米ないし世界中の興行収入情報を得られるサイトです。こちらは有名なので、多くの人がご覧になったことがあることでしょう。

しかし、北米には実はもう1つ興行収入に密接に関係した面白いサイトがあります。それが今回紹介するHSX(Hollywood Stock Exchange)というサイトです。一体このサイトではどんな情報を得られるのか?その真相を今日はお話していこうと思います。

HSXHollywood Stock Exchange)とは

HSX(Hollywood Stock Exchange)は1999年に創設されたいわば映画作品やそれに関連した事項に架空の通貨を投資して遊べるマネーゲームのようなものだったんですよ。当初は現実のお金が絡むことはなくて、あくまでの架空のお金が動く仮想ゲームの1つでした。

ただこのHSXは2010年ごろから現実の通貨を介した取引ができるようになりました。これにより映画作品が単純に企業株式と同じような扱いで取引されるようになり、その人気度で値段が決定されるようになりました。

映画の値段?と言われるとピンと来ない方がいると思いますが、これがつまり興行収入のことです。よって多くの人が映画に株式感覚で投資していき、価値が決定されていき、自分が購入した時の額が実際の興行収入を上回っていたらそれがマージンになるというシステムです。

そしてこのHSXは単なるマネーゲームの枠にはとどまっていないんです。アメリカの映画業界は、このHSXで数値化される映画の金額を1つの重要な興行予測参考値として扱っていると言われています。そのためここで価値の高い映画には、多くの座席が割り当てられ、逆にここであまり価値が伸びていない映画は座席数の面で不遇に遭うということになります。

このようにしてHSXは映画がどれくらいアメリカ国内でヒットするのかというのを予測する上で1つ重要な「市場」となっています。

HSXHollywood Stock Exchange)のシステムと正確性

さて、ここで当然気になってくるのがこのHSXは一体どんなシステムになっているんだ?というお話ですよね。この章では簡単にではありますが、ご説明してみようと思います。

まずHSXのサイトにいくと、トップに今週末公開の映画とその時価が表示されています。この金額が何を意味しているのかと言うと、これはその作品が公開してからの最初の4週間でどれくらいの興行成績を上げるのかを数値化しているんです。

例えば、今HSXのサイトにいってみると、映画『ボーダーライン』の続編『Sicario 2:Soldado』が表示されています。その値段がこの記事を書いている時だと、大体31ドルです。

https://www.hsx.com/より引用

そのままこの作品が最初の4週間で31ドルを稼ぐと解釈すると、どうも辻褄があいませんよね。これはどういうことかと言いますと、1ドル=100万ドル(興行収入)という換算になるんですよ。つまり『Sicario 2:Soldado』は最初の4週間で3100万ドル(日本円で約34億円)を稼ぐだろうと見込まれているわけです。

ちなみに前作の『ボーダーライン』は北米で最初の4週間に約2600万ドルを稼ぎ出しています。これはつまり続編は前作よりも若干高い興行収入を記録するのではないかと予測されていることになります。

また別のページで『Sicario 2:Soldado』のオープニング興行収入を予測したページもあります。ここを見てみますと、この記事を書いている時点で、値段が15ドルほどです。これはつまりこの作品が最初の週末に1500万ドル(日本円で約16.5億円)を稼ぐだろうと予測されていることになります。

このようにかなり予測値としては現実的な数値が算出されています。しかし、企業株と同じで時には映画は想像以上の興行を上げることもありますし、この「市場」の映画価値がそのまま興行収入に直結するとは限りません。ただ予測値としてはかなり優秀だということです。

例えば、最近だと『ハンソロ』の北米での興行的な失敗が話題になっていますよね。HSXでは公開前『ハンソロ』に400ドル、つまり最初の4週間で4億ドルを稼ぎ出すだろうと予測されていたわけです。ただ蓋を開けてみると、その半分ほどにしかならず、『ハンソロ』の北米興行収入は公開から4週間でようやく2億ドルといったところです。

このように予測値から大きく外れることもあります。

一方で『アベンジャーズ:インフィニティウォー』なんかの予測値は公開前には607ドルほどで、公開から4週間で6億ドルを稼ぎ出すだろうという予測値でした。結果は5億9500万ドルとかなり肉薄しています。

例外はありつつも、かなり信用性の高い数値であり、ハリウッドの映画配給がこの価格の変動に目を光らせていることも頷けます。

そしてこの数値がしっかりと映画の公開規模や箱割にも影響を与えているというのが、面白い点ですよね。普通は公開してみないと映画がどれくらいヒットするかなんて未知数ですが、北米ではこのHSXが公開前のこの映画に対する期待値を配給側に届けてくれているわけです。これが適切な映画館の作品の割り振りを行う上で、重要になってくることは言うまでもないでしょう。

まさに映画大国であり、国民の生活の一部として映画が存在しているアメリカだからこそ成立しているシステムなんだと思いました。




日本の映画館の箱割りに対する疑問

日本の映画館ってもちろん配給がその作品にどれだけ力を入れているかで箱割りを決めているんでしょうが、明らかに客入りが悪い作品に座席数を割きすぎていたり、その一方で、客入りが良いのに座席数の面で優遇されず、映画館で満席表示がされてしまうような作品もあります。

最近だと『オーバードライブ』はびっくりな座席数でしたね。動員数のメーターを記録して下さっているブロガーさんの数値を見てみますと所得されているだけで40万席規模の座席が配備されていました。しかし、蓋を開けてみると空席祭りで初週末興行収入ランキングで6位発進という有り様でした。用意されていた座席数は圧倒的に1位だったにもかかわらずです。

私の記憶に残っている空前の空席祭りは近年だと『3月のライオン』『火花』。この辺りはとんでもなかったですね。同じく所得値で全国40万席規模の座席を用意されていたにもかかわらず、この2作品は着席率(動員÷座席数)が10%を大きく割り込むという有り様でした。

その同時期に公開されていた『IT~それが見えたら終わり~』が好調だったにもかかわらず、『火花』に座席の大半を譲る羽目になり、都心では完売祭り。一方で『火花』は閑古鳥という現象が目立ちました。

『3月のライオン』も春休み映画の映画館繁忙期の中で、他の作品を押しのけて、かなり座席数の面で優遇されましたが、空席祭りを披露しました。

確かに動員を完全に予測することは難しいですし、配給が力を入れている作品で、それなりの興行収入を得たいと考えているならば、まずはそれに見合う座席数を確保することは最優先でしょう。しかし、あまりにも観客のその作品に対する興味・関心やニーズが掴めていない印象が強いんですよね。

最近は特に邦画大作の座席数過剰が顕著です。北米ではHSXというマーケットが観客の作品に対する関心の大きさを配給側に伝える1つのデバイスとして機能しています。日本でもこんなサービスがあったら面白いなぁと思ったりもするんですよね。レビューサイトの「見たい!」ボタンってあまりにも手軽に押せてしまって特に参考にもなりませんし、YouTubeでの予告編動画の再生回数もイマイチ興行成績に関連付けるには至りません。

映画を1人が1年に1本見るかどうかという日本ですから、アメリカと同じようにと言うわけにはいきませんが、何らかの形で観客のニーズが配給に伝えられて、映画館で適切な座席数の割り当てが行われるようになってほしいと思いますね。

おわりに

今回の記事はいかがだったでしょうか。

HSXのリンクは以下に掲載しておきますので、良かったら覗きに行ってみてください。

参考:HSXHollywood Stock Exchange)で映画の株を売買?

映画作品そのものを楽しむことが大前提として、映画の興行成績を見るのもある種の場外乱闘として楽しめるので、みなさんも良かったらこういったサイトをチェックしてみてくださいね。

今回も読んでくださった方ありがとうございました。

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