映画『ROMA』より引用
目次
はじめに
みなさんこんにちは。ナガと申します。
今回はですねいよいよ発表が迫ってまいりました第91回アカデミー賞の話題についてお話していこうと思います。
皆さんがよりアカデミー賞をより楽しめるように、作品の詳しい解説等も交えつつ書いていきます。
良かったら最後までお付き合いください。
本年度のアカデミー賞前哨戦は混戦?
2019年の第91回アカデミー賞は実は例年になく混戦で特に作品賞の行方は全く予想できないと言われています。
というのも有力な前哨戦の結果において作品賞を受賞した作品が分散していて、まさに絶対王者がいないという状態になっているのです。
以下に前哨戦の結果をまとめてみました!
- ゴールデングローブ賞:『ボヘミアンラプソディ』&『グリーンブック』
- 全米映画批評家協会賞:『ザ・ライダー』
- 英国アカデミー賞:『ROMA』
- トロント国際映画祭:『グリーンブック』
- 俳優組合賞:『ブラックパンサー』
- プロデューサー組合賞:『グリーンブック』
- 放送映画批評家協会賞:『ROMA』
実は近年のアカデミー賞でここまで混戦模様になるのは、珍しいことなんですよ。
例えば2017年の第89回アカデミー賞の前哨戦は『ララランド』と『ムーンライト』の一騎打ちであるということが誰の目にも明白なほどに独占状態でした。
続く2018年の第90回も『スリービルボード』と『シェイプオブウォーター』が傑出していて、前哨戦は2作品の独占状態になっていました。
思えば、2016年の第88回はかなり混戦でした。
『レヴェナント』『ルーム』『マネーショート』『スポットライト』といった作品たちがそれぞれに前哨戦で好成績を残し、アカデミー賞に臨むこととなったので、作品賞の行方は混沌を極めました。
この時、作品賞を受賞したのは、言わば「教科書的」な良い映画だった『スポットライト』でした。
今年のアカデミー賞はそんな第88回の様な混戦模様を彷彿とさせますし、『ボヘミアンラプソディ』や『ブラックパンサー』の様な伏兵が潜んでいるのも見どころの1つでしょう。
ぜひぜひこの予想のつかないアカデミー賞を楽しんでください。
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第91回(2019)アカデミー賞を予想&徹底解説
ではここから各部門の予想を当ブログ管理人の願望も交えつつ書いていこうと思います。
作曲賞
- 『ブラックパンサー』:ルドウィグ・ゴランソン
- 『ブラック・クランズマン』:テレンス・ブランチャード
- 『ビールストリートの恋人たち』:ニコラス・ブリテル
- 『犬ヶ島』:アレクサンドル・デスプラ
- 『メリーポピンズ リターンズ』:マーク・シャイマン
『メリーポピンズ リターンズ』はもちろん劇伴音楽面で素晴らしかったと思います。ただどうしてもオリジナル版と比べると劣る印象が強かったですし、個人的には違うかなと。
後はアレクサンドル・デスプラが作曲を担当した『犬ヶ島』ですね。
彼らしい音楽に、日本の和楽器を巧く組み合わせ、退廃的でありながらどこかノスタルジーを感じさせる不思議な魅力あふれる劇伴音楽を作曲しており非常に素晴らしかったです。
ただその中でもやはり『ブラックパンサー』のルドウィグ・ゴランソンは傑出していた印象はあります。
パーカッションメインの近未来感あふれる劇伴でありながら、アフリカのテイストも感じさせる独特の音楽になっていて、非常に心を揺さぶられました。
『ブラックパンサー』のルドウィグ・ゴランソンが受賞でも全くおかしくはないでしょう。
そして『ビールストリートの恋人たち』のニコラス・ブリテルによる劇伴も非常に優れています。
美しいストリングスの戦慄が、切ないラブストーリーに絶妙にマッチしていました。
- 予想:『ブラックパンサー』ルドウィグ・ゴランソン
- 願望:『ビールストリートの恋人たち』ニコラス・ブリテル
主題歌賞
- 「All the Stars」:『ブラックパンサー』作曲:マーク・スピアーズ、ケンドリック・ラマー、アンソニー・ティフィス、作詞:ケンドリック・ラマー、アンソニー・ティフィス、ソラーナ・ロウ
- 「I’ll Fight」:『RBG』作詞・作曲:ダイアン・ウォーレン
- 「The Place Where Lost Things Go」:『メリー・ポピンズ リターンズ』作詞・作曲: マーク・シャイマン、スコット・ウィットマン
- 「Shallow」:『アリー/ スター誕生』作詞・作曲:レディー・ガガ、マーク・ロンソン、アンソニー・ロッソマンド、アンソニー・ワイアット
- 「When a Cowboy Trades His Spurs for Wings」:『バスターのバラード』 – 作詞・作曲: デヴィッド・ローリングス、ギリアン・ウェルチ
映画『アリースター誕生』のサントラについては当ブログでも詳しく解説した記事も書いておりますので、良かったら読んでみてください。
もちろんケンドリック・ラマーの「All the Stars」も素晴らしいんですが、ちょっとアリーが圧倒しているかなという印象が強すぎます。
メロディにしても歌詞にしても、そしてオーセンティックなレディ・ガガの歌声も相まって唯一無二の存在感を放っています。
特にサビへの入りのシーンは映画のシーンと重なって圧倒的な感動を生み出しています。
- 予想:「Shallow」:『アリー/ スター誕生』作詞・作曲:レディー・ガガ、マーク・ロンソン、アンソニー・ロッソマンド、アンソニー・ワイアット
- 願望:「Shallow」:『アリー/ スター誕生』作詞・作曲:レディー・ガガ、マーク・ロンソン、アンソニー・ロッソマンド、アンソニー・ワイアット
美術賞
- 『ブラックパンサー』:ハンナ・ビーチラー&ジェイ・ハート
- 『女王陛下のお気に入り』: フィオナ・クロンビー&アリス・フェルトン
- 『ファースト・マン』:ネイサン・クロウリー&キャシー・ルーカス
- 『メリー・ポピンズ リターンズ』:ジョン・マイヤー&ゴードン・シム
- 『ROMA/ローマ』:エウジェニオ・カバイェロ&バーバラ・エンリケス
美術賞ノミネートの作品は全て鑑賞済みでございます。
おそらく受賞濃厚なのは『女王陛下のお気に入り』のフィオナ・クロンビー&アリス・フェルトンでしょう。
アン女王治世のイギリスの屋敷をリアリティと視覚的な快感を孕ませつつ蘇らせ、見事な世界観を作り上げました。
ただ何と言っても捨てがたいのが『ROMA』と『メリーポピンズリターンズ』でしょうね。
この2作品は非常に美術が凝っていて、とりわけメリーポピンズはCGとアニメーションの融合やその中でも実写セットへのこだわりを見せるなど̪し、圧倒的な映像を作り上げていました。
『ROMA』が再現した70年代メキシコの美しい世界観も魅力的でしたが、当ブログ管理人的には『女王陛下のお気に入り』と『メリーポピンズリターンズ』の一騎打ちではないかと考えております。
- 予想:『女王陛下のお気に入り』フィオナ・クロンビー&アリス・フェルトン
- 願望:『メリーポピンズリターンズ』ジョン・マイヤー&ゴードン・シム
衣装デザイン賞
- 『バスターのバラード』:メアリー・ゾフレス
- 『ブラックパンサー』:ルース・E・カーター
- 『女王陛下のお気に入り』:サンディ・パウエル
- 『メリー・ポピンズ リターンズ』:サンディ・パウエル
- 『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』:アレクサンドラ・バーン
間違いなく衣装デザイン賞は『メリーポピンズリターンズ』と『女王陛下のお気に入り』の一騎打ちです。
というかどちらもサンディ・パウエルのお仕事という衝撃・・・(笑)
前者の衣装の魅力については個別記事でも詳しく解説しておりますので、良かったら読みに来てください。
具体的にどう素晴らしいのかと言いますと、その衣装が2Dアニメーション映像に馴染むように徹底的に計算され作られているところです。
映画『メリーポピンズリターンズ』より引用
この衣装デザインのバランス感覚は本当に筆舌に尽くしがたいものがあります。
一方で、『女王陛下のお気に入り』はアン女王治世のイギリスの衣装の再現に走るのではなく、当時の衣装のテイストを取り入れつつ、映像的に「映える」衣装にこだわりました。
それにより、史実考証的には厳密にいうと違うのですが、世界観に反することがなくそれでいて映像的にも印象に残る衣装に仕上がっていました。
- 予想:『メリーポピンズリターンズ』サンディ・パウエル
- 願望:『メリーポピンズリターンズ』サンディ・パウエル
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音響編集賞
- 『ブラックパンサー』:ベンジャミン・A・バート、スティーヴ・ボエデカー
- 『ボヘミアン・ラプソディ』:ジョン・ワーハースト、ニーナ・ハートストーン
- 『ファースト・マン』: アイ=リン・リー、ミルドレッド・イアットルー・モーガン
- 『クワイエット・プレイス』:イーサン・ヴァン・ダー・リン、エリック・アアダール
- 『ROMA/ローマ』:セルヒオ・ディアス、スキップ・リーヴセイ
ここは断言しておきましょう!『ROMA』の受賞です!!
(万が一にも外れたらごめんなさい・・・(笑))
というか、このノミネート作品は5作品とも鑑賞していますが、それくらいに差があると言っても良いでしょう。
対抗馬になり得るとしたら『クワイエットプレイス』かなとは思いますが、やはり『ROMA』一強でしょうね。
これに関しては作品を見ていただければ納得していただけるかと思います。
ネットフリックスで配信中なので、ぜひぜひご覧になってみてください。
- 予想:『ROMA』セルヒオ・ディアス、スキップ・リーヴセイ
- 願望:『ROMA』セルヒオ・ディアス、スキップ・リーヴセイ
録音賞
- 『ブラックパンサー』:スティーヴ・ボエデカー、ブランドン・プロトコル、ピーター・デブリン
- 『ボヘミアン・ラプソディ』:ポール・マジー、ティム・キャバジン、ジョン・キャサリ
- 『ファースト・マン』:ジョン・テイラー、フランク・A・モンタノ、アイ=リン・リー、メリー・H・エリス
- 『ROMA/ローマ』:スキップ・リーヴセイ、クレイグ・ヘニガン、グレン・ゴーサー、ホセ・アントニオ・ガルシア
- 『アリー/ スター誕生』:トム・オザーニッチ、ディーン・A・ズパンシック、ジェイソン・ルーダー、スティーヴ・A・モロー
正直今年のアカデミー賞の音響関係の賞で『ROMA』と渡り合える作品はないと思っています。
ですので、ここも皆まで言う必要もなく受賞は確定と言っても過言ではないでしょう。
70年代のメキシコに自分がいるかのような究極を追及した「自然な」音に自分が映画を見ていることすら忘れてしまうような不思議な感覚を与えてくれる音に仕上がっています。
- 予想:『ROMA』
- 願望:『ROMA』
編集賞
- 『ブラック・クランズマン』:バリー・アレクサンダー・ブラウン
- 『ボヘミアン・ラプソディ』:ジョン・オットマン
- 『女王陛下のお気に入り』 :ヨルゴス・マヴロブサリディス
- 『グリーンブック』:ポール・J・ドン・ヴィトー
- 『バイス』:ハンク・コーウィン
見ていない作品が2つもあるので、そこから選出するのは、難しいので、あくまでも鑑賞した3作品から選出ということにさせていただきます。
なかなか難しいところではあるんですが、当ブログ管理人としては、やはり『女王陛下のお気に入り』のヨルゴス・マヴロブサリディスを評価したいですね。
何が素晴らしいのかと言いますと、登場人物の関係性や立場が明確になるように絶妙に編集が施されていて、映像を見ているだけで自然に物語がインプットされるように作られています。
『グリーンブック』も編集は丁寧で気品は感じるんですが、良作の範疇という印象は受けました。
それでも当ブログ管理人は『ボヘミアンラプソディ』を応援したい・・・(笑)
- 予想:『女王陛下のお気に入り』ヨルゴス・マヴロブサリディス
- 願望:『ボヘミアンラプソディ』ジョン・オットマン
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撮影賞
- 『COLD WAR あの歌、2つの心』:ウカシュ・ジャル
- 『女王陛下のお気に入り』:ロビー・ライアン
- 『Werk ohne Autor』:キャレブ・デシャネル
- 『ROMA/ローマ』:アルフォンソ・キュアロン
- 『アリー/ スター誕生』:マシュー・リバティーク
完全に『女王陛下のお気に入り』VS『ROMA』の一騎打ちになること必至ですね。
『女王陛下のお気に入り』の撮影のすばらしさについては個別記事でも詳しく解説しております。
何が素晴らしいのかと言いますと、映像の「深度」と「歪み」を強調するために広角レンズと魚眼レンズを使い分けているところなんです。
映画『女王陛下のお気に入り』より引用
この演出が劇中のドロドロとした人間の「歪み」を強調していて、非常に素晴らしかったと思います。
そしておそらく撮影賞最有力である『ROMA』こちらは一体何が素晴らしかったのでしょうか。
もう、すごすぎるとしか言いようがありません。
白黒映画でありながら圧倒的な空間的な「奥行き」を感じさせる映像をぜひ見てください!!
映画『ROMA』より引用
アルフォンソ・キュアロン監督が自らカメラを取り撮影した本作。もはや圧倒的としか言いようがない逸品です。
ということで当ブログ管理人の予想と願望です!
- 予想:『ROMA』
- 願望:『女王陛下のお気に入り』
脚色賞
- 『バスターのバラード』 – ジョエル・コーエン&イーサン・コーエン
- 『ブラック・クランズマン』 – チャーリー・ワクテル、デヴィッド・ラビノウィッツ、ケヴィン・ウィルモット
- 『ある女流作家の罪と罰』 – ニコール・ホロフセナー、ジェフ・ウィッティー
- 『ビール・ストリートの恋人たち』 – バリー・ジェンキンス
- 『アリー/ スター誕生』 – エリック・ロス、ブラッドリー・クーパー、ウィル・フェッターズ
ただ『アリースター誕生』は本当に脚色が素晴らしい映画だと思っております。
当ブログでもこれまでの『スタア誕生』や『スター誕生』と比較した記事を作成しておりますので、良かったら読みに来てください。
ただやはり強いのは、『ビール・ストリートの恋人たち』になるのではないかと思います。
ボールドウィンの耽美的で、詩的な小説を最高の形で映像化してみせました。
ただ個人的には、やはり過去作を見て、徹底的に脚色の素晴らしさを体感したこともあり、ここはアリーを推したいですね。
- 予想:『ビール・ストリートの恋人たち』
- 願望:『アリースター誕生』
助演女優賞
- エイミー・アダムス:『バイス』
- マリーナ・デ・タビラ:『ROMA/ローマ』
- レジーナ・キング :『ビール・ストリートの恋人たち』
- エマ・ストーン :『女王陛下のお気に入り』
- レイチェル・ワイズ:『女王陛下のお気に入り』
前哨戦の結果では全米批評家協会賞やゴールデングローブ賞を受賞している『ビール・ストリートの恋人たち』のレジーナ・キング が一歩リードしていると言えるでしょうか。
そしてそれに続くのが『女王陛下のお気に入り』の2人でしょうね。
特にレイチェル・ワイズは迫真の演技だったと思いますし、一方のエマ・ストーンも個人的にはキャリアハイの演技だったと思うので、甲乙つけがたいです。
- 予想:『ビール・ストリートの恋人たち』レジーナ・キング
- 願望:『女王陛下のお気に入り』レイチェル・ワイズ
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主演女優賞
- ヤリッツァ・アパリシオ:『ROMA/ローマ』
- グレン・クローズ :『天才作家の妻 40年目の真実』
- オリヴィア・コールマン:『女王陛下のお気に入り』
- レディー・ガガ:『アリー/ スター誕生』
- メリッサ・マッカーシー:『ある女流作家の罪と罰』
前哨戦では、英国アカデミー賞、全米批評家協会賞、ゴールデングローブ賞を受賞している『女王陛下のお気に入り』のオリヴィア・コールマンが圧勝でした。
アン女王の横暴っぷりとそれでいて人恋しさに孤独感を感じる姿をまさに迫真の演技で演じ切りました。十二分にオスカーに値する演技だったと言えるでしょう。
一方でゴールデングローブ賞を受賞した『天才作家の妻 40年目の真実』のグレン・ローズは対抗馬筆頭でしょう。
彼女なしでは成立し得なかったというよりも、彼女でなければできなかった役という印象が非常に強いですね。それだけ彼女が女優として傑出した演技力の持ち主ということでしょう。
ただ当ブログ管理人としては『アリースター誕生』のレディーガガのオスカーが見たい・・・。
- 予想:オリヴィア・コールマン:『女王陛下のお気に入り』
- 願望:レディー・ガガ:『アリー/ スター誕生』
助演男優賞
- マハーシャラ・アリ:『グリーンブック』
- アダム・ドライバー:『ブラック・クランズマン』
- サム・エリオット:『アリー/ スター誕生』
- リチャード・E・グラント:『ある女流作家の罪と罰』
- サム・ロックウェル:『バイス』
順当にいけば、彼が『ムーンライト』以来のオスカーを獲得することはほぼ間違いないと言えます。
英国アカデミー賞とゴールデングローブ賞を制しているのも大きいと思います。
個人的にまだ見れていなくて、気になっているのが『バイス』にてサム・ロックウェルがブッシュ大統領を演じているというもの。
- 予想:マハーシャラ・アリ:『グリーンブック』
- 願望:マハーシャラ・アリ:『グリーンブック』
主演男優賞
- クリスチャン・ベール:『バイス』
- ブラッドリー・クーパー:『アリー/ スター誕生』
- ウィレム・デフォー:『永遠の門 ゴッホの見た未来』
- ラミ・マレック:『ボヘミアン・ラプソディ』
- ヴィゴ・モーテンセン:『グリーンブック』
『グリーンブック』のヴィゴ・モーテンセン。文句なく素晴らしかった。
『アリースター誕生』のブラッドリー・クーパー。2018年最もエモーショナルな演技だった。
でもね・・・。
今年の主演男優賞はやっぱりあのフレディ・マーキュリーを演じたラミ・マレックにあげて欲しいんだ・・・。
これはもう当ブログ管理人の祈りの様な思いです(笑)
いや当然演技も素晴らしかったんですよ。
ただそれにも増して彼がオスカーを手にして、フレディとそしてQUEENに敬意を表する言葉を発するのを聞きたいんです!!
ゴールデングローブ賞、英国アカデミー賞を受賞し、前哨戦は完全にラミ・マレックに武があります。
- 予想:ラミ・マレック『ボヘミアンラプソディ』
- 願望:ラミ・マレック『ボヘミアンラプソディ』
脚本賞
- 『女王陛下のお気に入り』:デボラ・デイヴィス、トニー・マクナマラ
- 『魂のゆくえ』:ポール・シュレイダー
- 『グリーンブック』:ニック・バレロンガ、ブライアン・ヘインズ・クリー、ピーター・ファレリー
- 『ROMA/ローマ』:アルフォンソ・キュアロン
- 『バイス』:アダム・マッケイ
おそらく前哨戦の結果から考えても『女王陛下のお気に入り』と『グリーンブック』の一騎打ちになることは必至でしょう。
どちらも確かに優れているんですが、アカデミー賞を獲れる脚本だと思うのは、個人的には『グリーンブック』ですね。
もう映画のお手本のような脚本だと言っても過言ではないスマートで洗練された仕上がりです。
『女王陛下のお気に入り』も英国アカデミー賞を受賞するなど受賞の可能性はありますが優勢なのは圧倒的に『グリーンブック』かと思われます。
- 予想:『グリーンブック』:ニック・バレロンガ、ブライアン・ヘインズ・クリー、ピーター・ファレリー
- 願望:『女王陛下のお気に入り』:デボラ・デイヴィス、トニー・マクナマラ
長編アニメ賞
- 『インクレディブル・ファミリー』:ブラッド・バード
- 『犬ヶ島』:ウェス・アンダーソン
- 『未来のミライ』: 細田守
- 『シュガー・ラッシュ:オンライン』:リッチ・ムーア
- 『スパイダーマン: スパイダーバース』:ボブ・ペルシケッティ、ピーター・ラムジー、ロドニー・ロスマン、フィル・ロード&クリス・ミラー
これに関してはまだ見れてなくて、明日見に行く予定にしておりますので、きちんと評価を出せたらと思います。
そして日本の細田監督の『未来のミライ』もノミネートされています。
当ブログ管理人も試写会で見た時は、酷評したんですが、その後公開日に2度目を鑑賞した時に細田監督が何を描こうとしたのかに気づかされて思わず唸りました。
その他の作品も素晴らしいのですが、個人的には『インクレディブルファミリー』は出色の傑作だと思っております。
10年代のヒーロー映画としては最高傑作と言っても過言ではない仕上がりでした。
- 予想:『スパイダーマン: スパイダーバース』:ボブ・ペルシケッティ、ピーター・ラムジー、ロドニー・ロスマン、フィル・ロード&クリス・ミラー
- 願望:『インクレディブル・ファミリー』:ブラッド・バード
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監督賞
- スパイク・リー :『ブラック・クランズマン』
- パヴェウ・パヴリコフスキ: 『COLD WAR あの歌、2つの心』
- ヨルゴス・ランティモス:『女王陛下のお気に入り』
- アルフォンソ・キュアロン:『ROMA/ローマ』
- アダム・マッケイ:『バイス』
あれだけ『女王陛下のお気に入り』が数々の賞を席巻した英国アカデミー賞においてもアルフォンソ・キュアロン監督の監督賞は動きませんでした。
10年に1本の傑作と言っても過言ではないほどに美しく感動的なラブレターを映画として紡ぎあげた彼が監督賞を受賞しないということはほとんど考えにくいと言わざるを得ません。
対抗馬は『女王陛下のお気に入り』のヨルゴス・ランティモス監督だとは思いますが、ここはちょっと厳しいでしょう。
というかなぜに『アリースター誕生』のブラッドリークーパー監督がノミネートしていないんだよ・・・。
- 予想:ヨルゴス・ランティモス:『女王陛下のお気に入り』
- 願望:アルフォンソ・キュアロン:『ROMA/ローマ』
作品賞
- 『ブラックパンサー』
- 『ブラック・クランズマン』
- 『ボヘミアン・ラプソディ』
- 『女王陛下のお気に入り』
- 『グリーンブック』
- 『ROMA/ローマ』
- 『アリー/ スター誕生』
- 『バイス』
ここまで作品賞の行方が見えてこない年も珍しいような気がします。
個人的は『ROMA』の圧勝というか、それ以外はあり得ないくらいに思っているんですが、前哨戦や批評家の支持も同等に高くて、予想はしづらいです。
おそらく構図としてはこんな感じでしょう。
- 最有力:『ROMA』
- 対抗馬:『グリーンブック』『女王陛下のお気に入り』
- ダークホース:『ボヘミアンラプソディ』『ブラックパンサー』
そしてアメコミ映画初の作品賞ノミネートでもある『ブラックパンサー』の存在も非常に不気味です。
ただ『ボヘミアンラプソディ』が作品賞というサプライズを見てみたい気もします・・・。(批評家支持率が低いので厳しいかとは思います)
- 予想:『ROMA』
- 願望:『ROMA』
おわりに
いかがだったでしょうか?
今回は2019年の第91回アカデミー賞についてお話してきました。
当ブログ管理人の見立てとしては以下の様な感じです。
- 映像技術・美術系は『女王陛下のお気に入り』強し
- 音楽は『ブラックパンサー』『アリースター誕生』強し
- 脚本は『グリーンブック』が固いか?
- 音響系は『ROMA』強し
- 俳優関連賞は前哨戦の流れで決まりそうだが、サプライズが見たい
- 作品賞は予想がつきにくいが、『ROMA』強しではないか?
また受賞結果が発表されましたら、順次更新をかけていきます。
良かったらまた読みに来てください。
今回も読んでくださった方ありがとうございました。