【ネタバレ】『ブレイブ群青戦記』感想・解説:邦画大作特有の大袈裟演技を正当化したまさかの物語性?

みなさんこんにちは。ナガと申します。

今回はですね映画『ブレイブ群青戦記』についてお話していこうと思います。

ナガ
この映画本当にとんでもない傑作になる可能性があったと思うんだよ…。

今年見た邦画の中で、映画序盤の期待感を最も膨らませてくれたのは、今作だと断言したいくらいです。

何気ない放課後の部活動の風景
それが映画開始わずか3分程度で崩壊する唐突さ
そして戦争映画を思わせる残酷でかつグロテスクな描写
さらにホラー映画を思わせる独特のカメラワークと演出

正直、完璧に近かったと思いますし、一瞬で観客を映画の世界に引き込むことができていたと思います。

ここまで見た時に、いや本広監督やっぱりこれくらいはできてしまう才能の持ち主なんだよな!と胸が熱くなりましたし、とんでもない傑作になるだろうとワクワクしていました。

しかし、中盤に入ると作品のテンポ感も一気に落ち、何だか演出面でも凡庸さが顔を出し始めます。

まあ後程お話しますが、中盤で演出面が野暮ったくなったり、妙にウェットになったりするのは、物語性に合わせた演出でもあるので個人的には悪くなかったと思いました。

ただ問題は、クライマックスというかラストの展開ないし演出ですね。

本作『ブレイブ群青戦記』って冒頭から様々なキャラクターをわざわざテロップで名前を出してまで、ご丁寧に紹介してくれるんですよ。

つまり、主人公はタイムスリップに巻き込まれた高校生全員であり、蒼や遥だけが主人公というわけではないのです。

そこを意識した演出が随所に凝らされていたからこそ良かったのに、なぜかラストでその積み重ねを蔑ろにするような幕切れを選んでしまいました。

だからこそ、冒頭に書いたように本当に「惜しい」作品だと私は思っています。

ナガ
ただ、グロテスクな描写が苦手でない方には、おすすめをしたい作品です。

興味のある方は、ぜひチェックしていただきたいですし、邦画の中でもかなりアクション面の迫力はある1本なので、映画館での鑑賞をおすすめしたいと思います。

さて、ここからは本作『ブレイブ群青戦記』について個人的に感じたことや考えたことをお話していきますね。

本記事は作品のネタバレになるような内容を感想・解説記事です。

作品を未鑑賞の方はお気をつけください。

良かったら最後までお付き合いください。




『ブレイブ群青戦記』

あらすじ

スポーツの名門として知られる星徳高校の弓道部に所属する西野蒼は目立つことが苦手で、弓道場で練習に打ち込むばかりで、試合にすら出場しない日々を過ごしていた。

ある日、そんな星徳高校の中庭に置かれた巨大な岩に雷が落ち、突如として校庭の向こうに城が出現、学校は不思議な磁場に包まれる。

その刹那、校内に刀を持った野武士たちがなだれ込んで来て、生徒たちは次々に殺されていく。

蒼と幼馴染の遥たちは何とか野武士たちの攻撃を振り切り、校庭へと逃げ込む。

しかし、そこに簗田政綱と名乗る武士が現れ、彼の指令で、生徒たちの何人かが人質に取られてしまう。

絶体絶命のピンチに表れたのは、松平元康(徳川家康)で、彼の軍隊の働きもあり、何とか野武士たちを退ける。

日本の歴史に精通した蒼は、学校が戦国時代、しかも“桶狭間の戦い”の直前にタイムスリップしてしまったことに気づく。

織田信長の軍勢に友人たちを連れ去られた神徳高校の高校生たちは、恐怖と不安を抱えながらも、人質に取られた仲間を救うべく、織田信長の砦を目指すが…。

 

スタッフ・キャスト

スタッフ
  • 監督:本広克行
  • 原作:笠原真樹
  • 脚本:山浦雅大/山本透
  • アクション監督:奥住英明
  • 撮影:佐光朗/的場光生
  • 照明:加瀬弘行
  • 編集:岸野由佳子
  • 音楽:菅野祐悟
ナガ
本広監督良いんだけど、どこか詰めが甘い印象はあるなぁ…。

『UDON』『少林少女』などでしばしば映画ファンからはイジられている本広監督ですが、やはり娯楽大作を手掛ける腕前は一級品だと今作を見ながら改めて感じましたね。

ただ、やっぱり作品全体の演出面を上手くコントロールしきれていないためか、あと一押しのところで何か物足りなさを感じる作品が多いです。

多分、以前に鑑賞した『亜人』の実写版の時も、全く同じことを思った記憶があります。『曇天に笑う』は酷すぎて記憶から消しました。

脚本には、実写版『亜人』山浦雅大さんと山本透さんがクレジットされています。

ナガ
『亜人』も原作からの取捨選択が比較的巧くて、個人的には結構良かったんですが、ラストが本当に酷かった…。

ということで、その欠点を同じく引きずっているのが、今作『ブレイブ群青戦記』のような気もしますね。

撮影には同じく『亜人』佐光朗さんや『星屑の町』的場光生さんらが起用され、かなりアクション描写にはこだわって撮っている印象を受けました。

編集には『幕が上がる』岸野由佳子さんが起用され、劇伴音楽を『PSYCHO-PASS』シリーズでもお馴染みの菅野祐悟さんが手がけました。

キャスト
  • 西野蒼:新田真剣佑
  • 瀬野遥:山崎紘菜
  • 松本考太:鈴木伸之
  • 不破瑠依:渡邊圭祐
  • 吉元萬次郎:濱田龍臣
  • 黒川敏晃:鈴木仁
  • 成瀬勇太:飯島寛騎
  • 相良煉:福山翔大
  • 松平元康:三浦春馬
  • 織田信長:松山ケンイチ
ナガ
邦画大作ということでかなり豪華なキャストが揃いましたね!

まず、主人公の蒼を演じたのが実写『ちはやふる』シリーズなどでお馴染みの新田真剣佑さん。

そして蒼の良きパートナーである遥を演じたのが、TOHOシネマズの幕間映像で絶対に腋を出した服を着せられていることでお馴染みの山崎紘菜さんですね。今月公開の『モンスターハンター』にも出演しているようです。

他にも鈴木伸之さんや濱田龍臣さんら若い顔ぶれが目立つ作品ですね。

そして、戦国時代に君臨する松平元康と織田信長を演じたのが、それぞれ三浦春馬さんと松山ケンイチさんです。

やっぱり、この2人は作品における存在感が絶大で、フレームに映り込んでいるだけで画になりますよね。

(C)2021「ブレイブ 群青戦記」製作委員会 (C)笠原真樹/集英社

また今作において三浦春馬さんが演じた松平元康というのが、高校生たちに自分の「遺志」を伝えるような役どころだったこともあり、涙腺がぶっ壊れました。

本当に素晴らしい演技をありがとうございました。



『ブレイブ群青戦記』感想・解説(ネタバレあり)

これ、もはや『天元突破グレンラガン』じゃないですか!

(C)2021「ブレイブ 群青戦記」製作委員会 (C)笠原真樹/集英社

ということで、本作『ブレイブ群青戦記』を見ての感想をお話していくのですが、この物語ってめちゃくちゃ『天元突破グレンラガン』に似た熱さがあるんですよね。

武道では無類の才能がありながらも、ヘタレで前に出ることが苦手な蒼=シモン
武道の才能もあり、同時にカリスマ性と絶大なリーダーシップを誇る考太=カミナ
2人の幼馴染で同じく武道に秀でた遥=ヨーコ

ナガ
完全に、メインキャラクター3人の位置づけがグレンラガンですやん!

しかも3人の関係性もすごく似ています。

常に戦国時代に迷い込んだ高校生たちに勇気を与え、引っ張っていくのは考太の役割でした。

そのため、蒼はそんな彼の陰に隠れ、時折戦術的なアドバイスはしますが、積極的に前に出ようとしないのです。

そんな彼の姿にヤキモキする遥と、それでも蒼のことを信じようとする考太という関係性が描かれていました。

ナガ
これまた、めっちゃグレンラガンですやん!

それだけでなく、物語の展開までもが似ていることに驚かされたのですが、考太は砦での決戦を前に奇襲にあった際に、蒼を守って絶命してしまうのです。

その一件があってから、蒼はすっかり意気消沈し、自信を無くしてしまい、他の高校生たちの士気も下がってしまいます。

そんな状況下で、立ち上がるのは、言うまでもなく蒼です。

「アニキは死んだ! もういない! だけど俺の背中に、この胸に、ひとつになって生き続ける! 俺を誰だと思ってる…! 俺はシモンだ! カミナのアニキじゃない、俺は俺だ、穴掘りシモンだ!」

この名台詞が思わず聞こえてきそうな展開に、胸が熱くなりましたね。

という具合に、本作『ブレイブ群青戦記』は映画として、こうした『天元突破グレンラガン』のような王道の熱いプロットを採用していたので、かなりまとまっていた印象を受けました。

素質があるのに、それを表に出すことができない主人公が「兄貴分」の死に直面して、初めて立ち上がり、その彼を超える存在へと成長していくという流れは、鉄板ではありますが、それでも面白いです。

 

グロテスクでかつ目を背けたくなるような描写をも真摯に描く

(C)2021「ブレイブ 群青戦記」製作委員会 (C)笠原真樹/集英社

そして、『ブレイブ群青戦記』を見ていて、個人的に感動したのが、残酷な描写をも果敢に取り入れていく姿勢でした。

この規模で公開され、しかもかなり若者をターゲットにしているであろう作品で、ここまでグロテスクな描写を遠慮なく放り込んできたのは、衝撃的としか言いようがありません。

ナガ
とは言っても血が流れるくらいでしょ…?

そう思われる方もいるかもしれませんが、本作のグロテスク描写は、あなたが想像しているよりもずっとハイレベルです。

男も女も関係なく、容赦なしで高校生たちをバッサバサと切り捨てていく冒頭の一連の描写は衝撃的ですし、人体損壊描写も当たり前のように入ってきます。

ナガ
腕が切断されたり、指が飛んでいったり…。

それでいて、今作の冒頭の学校に野武士が襲撃をかけて来る一連の描写が素晴らしかったのは、極めてホラー映画的な演出とカメラワークを駆使していたことでしょう。

背後から突然襲い掛かって来るのはもちろんとして、緊張と緩和を上手く使い分ける演出、すりガラス越しで女子高生が殺害される描写などなど、『悪の教典』を思わせるようなスリリングな高校生殺害描写に仕上がっているのです。

冒頭を過ぎると、そこまでグロテスクでかつホラーチックな描写は演出は鳴りを潜めますが、開始から3分でいきなりあんな映像を見せられるとは思っていなかったので、良い意味で期待を裏切られました。

そして、もう1つ個人的に「それ描くんだ!」と思ったのは、野武士たちに捕えられた人質の高校生たちの扱いです。

(C)2021「ブレイブ 群青戦記」製作委員会 (C)笠原真樹/集英社

戦争においては、今もそして昔も捕虜になった男性は「労働力」としてこき使われるのが当たり前ですし、逆に女性は兵士たちの欲求を満たすために使われることが多かったとされています。

ただ、前者は描かれることも多いですが、後者はかなりデリケートな内容なので、映画などで明確に描写されることは少ないのです。

しかし、直接的な描写こそ避けていますが、それを仄めかす発言や描写を今作は取り入れています。

野武士たちに囚われた女子高生が彼らの慰みものにされ、殺されてしまったことを伺わせる展開があったのは、正直驚きでした。

でも、多分あの牢屋にただ捕えられているだけだったら、テレビ番組の「逃走中」の牢屋と変わらないくらいのものになっていたでしょうし、何としてでも彼らを助けなければならないという展開に説得力も無かったと思います。

『ヤングジャンプ』連載枠とは言え、ここまで多くの作品が目を背ける「捕虜のリアル」に青春映画的な側面が強い本作が踏み込んできたのは、かなりチャレンジングと言えます。

こうした、邦画大作が、普通は避けて通りそうな残忍な描写から目を背けることなく、むしろ積極的に向き合う姿勢を取ることで、容赦なしの戦国時代を生きることの難しさや残酷さを観客にも伝わるように描けていたのではないかと思います。



邦画特有の大袈裟演技を物語性で補完するまさかのアプローチ

(C)2021「ブレイブ 群青戦記」製作委員会 (C)笠原真樹/集英社

さて、ここまでにも本作の序盤パートは本当によく出来ているということについては触れてきましたが、ここからは物語の中盤以降の話をしていきます。

まず、中盤から後半にかけての映像を見ていて、私が率直に思ったのは、邦画特有の大袈裟演技とウェットな演出が多すぎるということです。

キャラクターに名言めいたことを言わせたり、感情を叫ばせたり、そして登場人物が1人1人とまた死んでいくたびに、いちいちお涙頂戴的な演出が入ったりします。

特に序盤の情け無用な野武士たちによる高校生の殺戮シーンが圧巻だったので、中盤以降の戦闘はかなり間延びしていた印象を受けました。

戦闘がテンポよく進んでいくかと思いきや、登場人物が死んでいちいち感動的なBGMと「死なないで~!」的なやり取りがインサートされるので、流れがぶつ切りになるんですよね。

そのため、緊迫感が持続せず、何となく一連の戦闘シーンが間延びしているように感じられるのです。

ですので、作品を見ている時は、「本広監督の悪いとこ出てんなぁ…。」と思いながら見ておりました。

しかし、見終わってから考えてみますと、この『ブレイブ群青戦記』という作品に限っては、邦画大作特有のいわゆる「大袈裟演技」「お涙頂戴な演出」にもすごく意味があったのではないかと思えてきました。

ナガ
なぜ、意味があったのか?

それは、現在と戦国時代における「死」というものの重みの違いを表現していたからです。

戦国時代の人間は人が1人死んだところであまり顔色を変えませんし、何なら終盤に徳川家康が死んでも家臣はそこまで大きく動揺する素振りは見せませんでした。

彼らは自分が死ぬ可能性、そして仲間が死ぬ可能性があることも受け入れて戦場に立っているわけですから、1人の「死」を嘆いている暇などありません。

それ故に、心の内ではいろいろと思いはあるでしょうが、生き抜くために「ドライ」であるしかないのです。

しかし、現代を生きる高校生たちにとって、人が死ぬということはあまり「身近な」ことではありません。ましてや同級生が死ぬなんて尚更でしょう。

つまり、現代の高校生たちにとっては、1つの「死」がすごく重たい意味を持っているわけですよ。

だからこそ、戦場のど真ん中であれ、戦いの真っ最中であれ、亡くなった自分の友人や恋人のことを思い、彼らは涙を流します。

でも、それこそが劇中で松平元康が言っていたように「平和な時代を生きている」ということなんですよね。

正直に申し上げて、作品のテンポ感のことだけを考えるならば、あれだけ迫力と緊張感と連続性のある戦闘シーンに、ウェットな演出をたびたびインサートするのは愚策だと思います。

ただ『ブレイブ群青戦記』に限った話をすれば、そうした演出にも物語的な意味が強く込められているのです。

そして、こうしたウェットで人間臭いドラマ性を作品の中に内包させることによって、観客に自然と1人1人のキャラクターに対して愛着が湧くように作られていたのも良かったと思いました。

物語性と「全員が主人公である」という作品の方向性が合わさることで、本作はしばしば槍玉にあげられる邦画大作特有の悪癖に「市民権」を与えたと言っても過言ではないでしょう。

 

作劇における一貫性の欠如とラストシーンの描写不足

さて、ここまで書いてきたように、本作はウェットな演出やシーンを散りばめることで、現代の高校生たちにとっての「命」の重みを浮き彫りにすると共に、彼らのバックグラウンドを描くことに成功していました。

あくまでも「全員が主人公なんだ!」というスタンスで、たくさんのキャラクターの物語をしっかりと掘り下げようとする姿勢には拍手を贈りたいです。

(C)2021「ブレイブ 群青戦記」製作委員会 (C)笠原真樹/集英社

ナガ
ただ、そうしたアプローチで作品を作ったなら、なぜあんなラストになってしまったのか…?

本作のラストでは事件を解決し、亡き松平元康の代わりに歴史を作る選択をした蒼と戦死した者以外は、現代に戻ることに成功します。

しかし、ここから描かれるのが、教室にいる遥と彼女がスマホで蒼風の徳川家康の肖像画を眺めている描写だけなんですよね。

これってすごく雑な処理じゃないですか?

あれだけたくさんのキャラクターに焦点を当てて、抱えている思いや喪失感、家族や友人への思いを描写しておいて、なぜ現代に戻った後での彼らが取り戻した日常を描かないのか…。

「帰るまでが遠足」とはよくいったものですが、映画においては、物語の最初と最後で「何が変化したのか?」を見せることが大切です。

つまり、冒頭で学校内の様々な部活動に取り組む生徒たちの日常を描いた以上は、ラストでも同じように蒼や遥以外のスポット当てる必要があるはずです。

仲間や友人、恋人を失った彼らが、後の世界でどんな生活を送っているのか。これを描かずして『ブレイブ群青戦記』という作品を終わらせることは考えられないんですよね。

しかも、あれだけたくさんの生徒が亡くなった校舎にまた普通に生徒たちが通学してるって普通に考えてあり得ないと思います。全然リアリティを感じません。

この作品は、わざわざテロップを出してまでキャラクター紹介をするなどできる限り多くの生徒にスポットを当てるというアプローチを選択してきました。

それ故に、中盤で戦闘シーンのテンポを崩してまで、ウェットな演出や感動的なシーンを取り入れるという選択が正当化されてきたわけですよ。

しかし、ラストで、他の多くの生徒たちの「その後」を蔑ろにするのであれば、演出としても、作劇としても、一貫性に欠けると指摘する他ないのです。

この作品のゴールは遥と蒼だけがタイムスリップを通じてどう変化したのかだけではないはずですよね。

あくまでも星徳学園に通うたくさんの生徒たちが当たり前の日常生活から突然タイムスリップを経験し、残酷すぎる現実に直面して、どのように「今」を生きているのかを描くことが大切なんだと思います。

つまり『ブレイブ群青戦記』という作品は、最後の最後でいちばん描かなくてはならなかった大切なパートから目を背けてしまい、「惜しい」作品に格落ちし、傑作になり損ないました。

例えるならば、ノーアウト満塁だったのに、トリプルプレーでそのチャンスを蔑ろにしてしまったような感じですね。



おわりに

いかがだったでしょうか。

今回は映画『ブレイブ群青戦記』についてお話してきました。

ナガ
本広監督の映画はなんか傑作に化け切らない印象があるなぁ…。

本広監督は、エンタメ大作としてはすごく見やすくて、万人受けする作劇ができるクリエイターだとは思います。

ただ、作品を通して見た時に、いささか作劇や演出に一貫性がなくて、行き当たりばったりなところも目立つんですよね。

あとは、『亜人』も全く同じでしたが、作品の終わらせ方が下手糞過ぎますね。

これは脚本家が同じメンバーなので、もしかするとそっちの影響なのかもしれません。

ただ、それでも若い層をターゲットにした作品でありながら、ここまでしっかりと残酷で、グロテスクな描写から目を背けず、積極的に描こうとしたスタンスは評価したいです。

傑作にはなり損ねた感はありますが、それでも見どころの多い映画です。

ナガ
ぜひ劇場でご覧ください!

今回も読んでくださった方、ありがとうございました。

 

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