みなさんこんにちは。ナガと申します。
今回はいつものような長文の解説・考察記事ではなく、軽い雑談レベルの記事になります。
映画『スパイダーマン ノーウェイホーム』についての記事にはなりますが、予告編以上のネタバレになるような内容は含みませんので、作品を未鑑賞の方でも読んでいただける内容です。
(C)2021 CTMG. (C) & TM 2021 MARVEL. All Rights Reserved.
既に映画『スパイダーマン』シリーズ最大のヒット作となっており、当ブログ管理人もプライベートの友人から「話題になってるらしいけど、面白いの?」「見に行った方がいい?」といった連絡をちょこちょこと貰うほどです。
そんな友人からの質問で多いのが、やはり「過去のスパイダーマン映画を全部見てないと、楽しめないの?」でした。
この質問をされると、シリーズを追いかけてきたファンの端くれとして、どうしても以下の作品たちを列挙したくなります。
- 『スパイダーマン』
- 『スパイダーマン2』
- 『スパイダーマン3』
- 『アメイジングスパイダーマン』
- 『アメイジングスパイダーマン2』
ただ、1本の映画を見るために、普段映画をあまり見ない人に5本も映画を見てくれ!なんて言うのは、どうしてもハードルが高いですよね。
そのため、悩みに悩んで「過去の映画を見てないと情報量が多くて、分からないところがあるかもしれないけれど、トム・ホランド版『スパイダーマン』の完結作としても十分に楽しめると思うよ!」といった回答をしていた次第です。
そんな中で、『スパイダーマン ホームカミング』と『スパイダーマン ファーフロムホーム』だけは見ているという友人の1人が今回の『スパイダーマン ノーウェイホーム』を鑑賞してきたようなのですが、「最高だったよ!」という感想を送ってきてくれました。
彼女は、トムホランド演じるピーター・パーカーとゼンデイヤ演じるMJのラブストーリー的な要素を楽しみにしていたようで、そうした視点で見たときに、満足できる内容だったようです。
これを聞いたときに、「過去の作品を見た上でしか楽しめない、理解できない」というのは、自分の固定観念に過ぎないのだなとハッとさせられました。
映画には、いろいろな見方があって、楽しみ方も、感動するポイントも人それぞれなのですから、今作をラブストーリーとして見て、感動の涙を流している人がいたとしても、それもきっと正しい作品への向き合い方なのだなと思ったのです。
当たり前のことかもしれませんが、改めて「気づき」を与えてくれる出来事でした。
そして、この出来事に思いを巡らせるうちに、映画『スパイダーマン ノーウェイホーム』ってもしかすると
過去作を知らない人の方が物語をより「追体験」できるのではないか?
という仮説に辿り着きました。
映画鑑賞には様々な醍醐味がありますが、その1つに「追体験」が挙げられます。
映画の原点であるシネマトグラフが、日常の「追体験」を目的に作られたものであるとされていることからもそれが映画鑑賞ないし映画体験において重要なものであることは自明です。
この「追体験」という観点で作品を見たとき、「過去作を知っている私」は、物語の当事者(=ピーター・パーカー)の目線に寄り添い難いということに気がつきました。
映画『スパイダーマン ノーウェイホーム』では、予告編でも明らかにされているように、過去の『スパイダーマン』シリーズに登場した往年のヴィランたちが、別宇宙から、トムホランド演じるピーター・パーカーのいる宇宙へとやってきます。
例えば、この人がその1人です。
(C)2021 CTMG. (C) & TM 2021 MARVEL. All Rights Reserved.
『スパイダーマン』シリーズのファンであれば、親の顔よりも見た顔であるこのおじさんが登場した時、きっとこんな反応をしたことでしょう。
しかし、過去の『スパイダーマン』シリーズを見ていない人の反応はおそらくこうなるはずです。
この2つの反応を比較したときに、物語の主人公であるピーター・パーカーにより近い目線に立てているのはどちらなのかを考えると、それって多分後者なんですよ。
私たちファンは、過去作を知っているがために、ある種の「神の視点」で『スパイダーマン ノーウェイホーム』の物語を外側から見ることになってしまいます。
しかし、今作の主人公であるピーター・パーカーは、『スパイダーマン2』も『アメイジングスパイダーマン』も見ていないわけですから、このおじさんが誰なのかを知る由もありません。
そのファーストインプレッションないし戸惑い、「はじめまして」の感覚を主人公と同じ目線で「追体験」できるのは、過去作を見ていない人だけの特権なのだと思います。
今作について「過去作を見てから行け!」という声はたくさんあると思いますが、個人的には過去作を見ていないのであれば、あえて何も知らないままで見に行くのもおすすめです。
ぜひ、ピーター・パーカーと一緒に、次々に現れる「はじめまして」のキャラクターたちに戸惑い、驚いてきてください。
(C)2021 CTMG. (C) & TM 2021 MARVEL. All Rights Reserved.
とは言え、さすがにトムホランド演じるピーター・パーカーの物語を追っていないと、物語の繋がりそのものが不明瞭になってしまいますので、以下の2作品は見ておくのがおすすめです。
『スパイダーマン ホームカミング』
『スパイダーマン ファーフロムホーム』
既に過去作を見てしまった当ブログ管理人には、どうしたって作品の記憶を消すことはできませんし、それこそドクターストレンジ先生にお願いするしかありません。
まさに「後戻りできない=ノーウェイホーム」なんですよ…(泣)
ぜひ「過去作を見ていない」という特権をこの機会に活かしてください!
過去作を見るのは、『スパイダーマン ノーウェイホーム』を見た後でも、何の問題もありません。