アイキャッチ画像:©2017 映画「恋と嘘」製作委員会 映画「恋と嘘」予告編より引用
目次
はじめに
みなさんこんにちは。ナガと申します。
今回はですね、実写版映画「恋と嘘」について語っていきたいと思います。
良かったら最後までお付き合いください。
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あらすじ・概要
マンガアプリ「マンガボックス」で連載され、2017年夏にはテレビアニメされたムサオ原作の同名人気マンガを実写映画化。少し先の未来の日本では「超・少子化対策法案」通称「ゆかり法」が施行され、国民の遺伝子情報を分析し、国が最良の結婚相手を決める政策がとられていた。政府から通知が届いた者は恋愛禁止となり、国が決めた理想の相手が知らされるという、自由に恋愛が許されない世界となっていた。仁坂葵は、政府が決めた結婚相手と、そばにいる相手、その狭間で選択を迫られることとなる。ヒロインの葵役に森川葵、葵に思いを寄せる幼なじみの司馬優翔役に、「君の膵臓をたべたい」で主演を務めたダンスロックバンド「DISH//」の北村匠海、葵の政府通知相手である高千穂蒼佑役に「劇団EXILE」の佐藤寛太。(映画com.より引用)
予告編
感想:比較的良作だと思った・・・あの映像を見るまでは・・・
正直ほとんど期待せずに見に行ったんですが、思ったよりも随分出来の良い映画でした。期待していた通り森川葵は可愛かったですし、その上映画も楽しめたので、個人的には大きな収穫だったかと思います。
そもそも原作のメインキャラクターは男性1人女性2人でしたので、今回の実写映画版は大きくキャラクター設定を変えたものとなっています。ですので、原作から「超少子化対策基本法(ゆかり法)」の設定のみを拝借した完全に別のストーリーになっています。
それが生きていたかどうかは、私が原作未読、アニメは3話切りという状態でしたので、判断しかねます。しかし、設定を踏まえて作られた極めて王道なラブストーリーに仕上がっていたので、個人的には十分満足できました。
キャラクターの設定自体も上手く作られていたように思いますし、社会や慣習に囚われず一人の人間としてそれぞれのキャラクターが自分の、他人の幸せを模索し続ける姿に心を打たれました。
全体的に安っぽい作りではありましたが、十分に満足できる映画だったと私は思っています。
あのエンドロール後の映像さえなければ・・・。
実写映画「恋と嘘」は現代のおとぎ話
©2017 映画「恋と嘘」製作委員会 映画「恋と嘘」予告編より引用
本作は、そもそもの設定からしてリアリティには乏しい映画であると思います。少子化対策だからと言ってあの「ゆかり法」は人権的視点やジェンダー的視点、そして教育的視点から考えてまず実現することは無いでしょう。
ですので、最初から突拍子もない設定が前提としてこの物語は作られているのです。その上、ラブストーリーとしても余りにも出来すぎています。これはまさに「おとぎ話」なんですよね。現実にはこんな話はありません。
その上で、本作はすごく教訓的なんですよね。かつてのグリム童話などには、物語の後に「教訓」という後書きがあって、そこで物語から得られる教訓について書かれていたのです。
つまり、本作「恋と嘘」は「現代のメルヘン」なんですよね。社会制度や親に決められた生き方に従うだけが幸せではないこと、1人の人間として自分の幸せのために生きようとする、他人の幸せを願うことの尊さを教訓的に伝えてくれるものです。
そう考えると、少しふわふわとした設定や物語も自然と入ってくるんですよね。
エンドロールで「めでたし・めでたし」というナレーションだ入っていたのも本作があくまで「おとぎ話」を描いたということをより明確にしていたと思います。
王道だけど丁寧なラブストーリー
©2017 映画「恋と嘘」製作委員会 映画「恋と嘘」予告編より引用
本作はラブストーリーとしても極めて王道で、誠実に作られていたと思います。
森川葵演じる主人公の葵は優柔不断で「おとぎ話の王子様」に夢見がちな少女です。
©2017 映画「恋と嘘」製作委員会 映画「恋と嘘」予告編より引用
そんな少女が「王子様」を待つのではなく、自分の手で幸せを、愛をつかみ取ろうとするそんな過程を非常に丁寧に描いていました。優柔不断な性格から脱却してなんとか自分の意志で人生を選ぼうとする、そしてその決断に至るまでの心情の変化も十分に読み取れたと思います。
また、徐々に政府の選んだパートナーである蒼佑に惹かれながらも、やはり心の奥底には優翔へ惹かれる思いがあったという葵の微妙で未熟な恋愛感情を森川葵は表現できていたと感じました。
一方で、今回の映画で葵に惹かれ合った2人の青年もすごく丁寧に描かれていて好感が持てました。
北村匠海が演じた優翔の心情にも繊細に描かれていました。
©2017 映画「恋と嘘」製作委員会 映画「恋と嘘」予告編より引用
葵のことが大好きなのだが、自分は重い病気を患っていて、先が長くないことも悟っています。だからこそ彼女の幸せを願って、蒼佑と葵の恋愛を後押ししていました。だからこそ、葵と向き合っていない蒼佑には本気でぶつかりましたし、葵のために自分の病気のことを明かそうとはしませんでした。
また日常の些細な出来事から、彼の葵を思う気持ちが蒼佑よりも大きいものであるということが伝わってきた点が非常に素晴らしかったと思います。
佐藤寛太演じる蒼佑も非常に魅力的なキャラクターとして描かれていました。
©2017 映画「恋と嘘」製作委員会 映画「恋と嘘」予告編より引用
葵という少女に無関心だったにもかかわらず、徐々に惹かれていきます。自分よりも他人の幸せを考えて行動しようとする葵の行動に感化されたのです。
最後には、彼女の幸せのために彼女を解放してしまいました。しかし、今まで他人に無関心だった彼がこの映画で描かれた数々の出来事を経て、他人の幸せを考えられるようになった点は大きな成長だったと思いますし、その過程が丁寧に描かれていたので、非常に共感しやすいようになっていたと思います。
三角関係の恋愛映画としては王道中の王道のプロットだとは思いますが、それでも丁寧かつ誠実に登場人物や物語を描こうとする姿勢がうかがえたので、非常に好感の持てる映画だったと思います。
思わず突っ込みたくなる珍シーン
葵に政府からパートナー通知が来たシーン
©2017 映画「恋と嘘」製作委員会 映画「恋と嘘」予告編より引用
蒼佑は葵の誕生日に日付が変わった瞬間に、彼女のパートナーであることが知らされたわけですよね?
それにしてはあのシーン可笑しくないですか?(笑)
だって蒼佑、あの公園に日付が変わってから1分ぐらいで駆け付けましたよね?後のデートシーンから察するに蒼佑の自宅は少なくとも葵の家からはバスに乗らないとたどり着けない距離です。
にもかかわらず、蒼佑、お前、どうやって日付が変わった瞬間に葵に会いに来たんだよ??(笑)
しかも自宅じゃなくて、あの公園にピンポイントにですよ?
いくらなんでも不可解すぎますな(笑)。
多分彼は、表は金持ちで大病院の御曹司。裏では、コウモリ印のヒーローでもやっているんでしょうね。
©2016 WARNER BROS. ENT. 映画「バットマンVSスーパーマン」予告編より引用
キス早くね??
©2017 映画「恋と嘘」製作委員会 映画「恋と嘘」予告編より引用
蒼佑くん、恋愛経験ないんでしたっけ?で、葵ちゃんも恋愛経験ないんでしたっけ?
で、出会って1分でキスですか??(笑)
なんじゃそりゃ??
いやいやいやいやいやいやいやいや!!!
なんじゃそりゃ??
え、そんなんいいんですか??
私もやっちゃいますかね!!!!(笑)
あ、こういうシーンを見るうえで大切な言葉を一つ忘れていました。
ただしイケメンに限る。
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16歳の誕生日にパートナー紹介
©2017 映画「恋と嘘」製作委員会 映画「恋と嘘」予告編より引用
政府のパートナー通知の仕組みも良く分からないんですよね。
16歳の誕生日に通知が来るというのは分かったんですが、蒼佑はどうやら葵や優翔よりは年上みたいな雰囲気でしたよね。
じゃあ蒼佑ってあの日が16歳の誕生日ではないですよね。
そう考えていくと、この制度の仕組みが良く分からないんですよね。必ずしも16歳の誕生日の通知されるわけではないんですかね。
原作を読むと、この点も納得できたりするんですかね?
優翔による葵の「トリセツ」
©2017 映画「恋と嘘」製作委員会 映画「恋と嘘」予告編より引用
優翔が蒼佑から病院の紹介状を受け取るシーンです。
優翔は葵のことを蒼佑に託しますよね。
その時のセリフがまるで西野カナの「トリセツ」そのものです。
あれは大いに笑わせてもらいましたwww
感動のシーンなのに優翔がまさか葵の「トリセツ」を語り出すとは・・・(笑)
どこに作ってんねん
いや、あのラストシーン・・・。
どこに優翔のお墓作ってんねん!!!!(笑)
日本にあんなお墓ありますかね????どこの高原だよ!!!!!
いやどこよ・・・(笑)
エンドロール後の映像ですべてが台無しに
葵は自分の意志で、優翔との生活を選択して、そしてその最期まで添い遂げたんですよね。
だからこそ、本作は「現代のメルヘン」として教訓的に素晴らしい作品に仕上がろうとしていたんですよね。「幸せ」を定義できるのは、自分自身だけであり、自分で選んだ道を進むことにこそ尊さがあるのだということです。
ただ、あのラストシーンでいろいろ台無しになってしまいましたね。
なぜ、葵と蒼佑の今後を匂わせるような描写でもってこの作品を締めくくったんでしょうか?
この作品が描いてきたことが全て帳消しになってしまうほどの爆弾でしたよね。
エンドロール後の映像を除くと60点はつけたい作品でしたが、あのエンドロール後の映像を含めると10点が良いところですね。
それくらいにあのエンドロール後の映像は、本作の評価を著しく貶めるものだったと思います。
マーベルヒーロー映画シリーズはエンディングで必ず次回作が気になって気になって仕方が無くなるような映像を挿入してきますが、この映画は真逆で、これがために作品が完全に崩壊してしまった最悪のケースですね。
おわりに:この映画を見に行った時の小噺
今朝、この実写映画「恋と嘘」を見に行った時のすこしファニーなお話をしたいと思います。
劇場に到着して、チケットを発券してトイレに向かいました。男性用トイレです。私は小便器で用を足していました。すると後ろの個室が開きまして、人が出てきたんですが、衝撃でした。
高校のセーラー服?制服のようなものを着た人が出てきました。
えっ??男子トイレに女子高生??
困惑の余り、開いた口がふさがりませんでした。
その後、スクリーン内の自分の座席に向かって歩いていますと、自分の3つほど隣の席に、さきほどトイレで見かけたJKが座っていたんですね。
そしてそのJKの前を通過するその瞬間でした!!
何とそのJKはJKなんかではなくて、女子高生の制服を着た中年男性だったんですね!!
衝撃で、頭が混乱しました。
一体どういうことなんだろうか?でも事情は人それぞれだし、笑っちゃいけないよね・・・と思いながら座席につきました。
そして予告編の映像が始まったんですが、その方、自宅でヤジを飛ばしながら野球観戦をする私の祖父のように、映像に対して独り言のような呟きをし始めたんですね。
「未成年だけど、コドモじゃない」→「なんじゃそれ?」
「氷菓」→「いらんいらん!絶対いらん!」
さらにその独り言は映画本編が始まってからも続きました。
「キスシーン」→「おいおい早い早い」
「結婚式から抜け出すシーン」→「なんじゃそりゃ?(時計見ながら)あと10分もある」
まさかの私が見たのは、映画「恋と嘘」どういう事情かは分からないけれどもJKのコスプレをした男性のオーディオコメンタリー付き上映だったわけですね。
うーん。結局のところあの方は一体全体どういう目的であんな格好をしていたのでしょうか?
見当もつきません。
そんなこんなで、見終わってから映画本編よりもその人のことをずっと考えてしまったナガなのでした。
も、もしかして・・・この感情は・・・「恋」??
い、いや・・・そんなの「嘘」に決まってる!!
なんやかんやで、映画「恋と嘘」結構楽しめました。
今回も読んでくださった方ありがとうございました。
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