【連続テレビ小説】「半分、青い」感想:永野芽郁は正統派ヒロインの殻を破れるか?

はじめに

みなさんこんにちは。ナガと申します。

いやはやついに始まりましたね。NHK連続テレビ小説「半分、青い」ですよ!!

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©NHK 「半分、青い」より引用

どれだけこの日を楽しみにしていたことか・・・。

何を隠そう私は本作で主演を務める永野芽郁さんが大好きなんです。

今回はそんな彼女の魅力を徹底的に解説していこうと思います。

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永野芽郁の軌跡を辿る。

今やドラマや映画、CMに引っ張りだこの永野芽郁さん。そんな彼女が脚光を浴びるきっかけとなったのはやはり「俺物語」でしょう。

俺物語!!
鈴木亮平
2016-04-19

 

 



この映画で彼女はヒロインの大和凛子を演じています。この役どころで魅せた彼女の魅力というのが、天性の純真さでした。一途な恋心とそれが伝わらないもどかしさに悩む凛子を当時まだ15~16歳だった永野さんが等身大の演技で魅せてくれました。

凛子というキャラクターが持つ天真爛漫さ、真っ直ぐさ、そして芯の強さが嫌味なく、そして自然な形で見ている人を惹きつけます。私はこの映画を見ていた時、彼女はもはや演技をしていないんじゃないかと思いました。自分が演じるキャラクターと同年代だからこそ、凛子というキャラクターを自分と重ね合わせ、演じようとせずとも自然と溢れ出るところまで落とし込んだのではないかと思います。

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(C)アルコ・河原和音/集英社(C)2015映画「俺物語!!」製作委員会

この作品のインタビューで永野さんは、「撮影中ずっと凛子でいられるように、猛男(鈴木亮平)のことを見つめていた。」と話していました。そんな役に対する真摯な姿勢とキャラクターを自分そのものに近いところまで落とし込んでしまうあまりにも自然すぎた演技が、「俺物語」という作品の中で彼女を際立たせ、スターダムへの第1歩を踏み出させました。

その後ドラマ「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」といった話題作にも出演し、徐々にキャリアを積み重ねた永野芽郁さん。しかし、その道のりは平坦ではありませんでした。

 



2016年に映画吹き替えに初挑戦した彼女。作品は「キングオブエジプト」でした。

キング・オブ・エジプト(吹替版)
ブレントン・スウェイツ
2017-02-02

 

 



彼女はこの作品でヒロインの声を演じたわけですが、完全に声が浮いてしまっていました。演技が下手というわけではないんです。ただ絶望的なほどに永野さんの普段通りの声という印象だったんです。先ほど「俺物語」に際して彼女の演技は演技をしていないようだと称賛しましたが、この吹き替え版が完全にそれが裏目に出ているんですよね。

作品のヒロイン自身が持っている設定や性格、特性が無視されて、彼女本人に引き寄せられてしまっているんです。本作で彼女の演技が絶望的なほどにハマらなかったのは、普段通りの彼女で臨んでしまったがために、キャラクターが彼女の声から剥離してしまったんです。この吹き替えの経験で彼女は女優としてのキャリアを積み上げていく上での課題に気がついたのではないでしょうか。

その後彼女は多くの作品に出演してきました。

映画で言うと、2017年に「ひるなかの流星」に出演しました。2人の王子様に戸惑いながらも自分なりの答えを模索していくこれまた女子高生の彼女としては等身大の役どころだったと思います。この作品でも彼女は絶大な存在感を発揮しました。何といっても表情や仕草、発声など全ての要素がリアルなんですよね。他にも「帝一の國」でヒロイン美美子を演じた時もそうでした。



皆さん、この映像を見てみてください。帝一の國のエンドロールで流れるダンス映像がオフィシャルにYouTubeで公開されています。特に注目してほしいのが、ラストです。ラストの部分は映画でも流れていない部分ですし、おそらくカットが入った後の彼女の自然体な様子なんだと思います。

ギターで顔を隠した後に3秒ほど彼女が照れ笑いをする映像が映し出されていますよね。その師全体な彼女とそれまでのダンスをしている彼女を比べて欲しいんです。そこに全くギャップが無いのにお気づきでしょうか?

つまり彼女は自身の中から溢れ出る純真さと天真爛漫さと無邪気さでもって、映画の高校生ヒロインを自然体で演じ切っているんです。自然体と言うよりもはや自然ですよ、彼女の演技は。

最近公開されたカルピスのCMのメイキングのワンシーンを切り抜いてみました。このシーンはCM撮影カメラは回っておらず、永野さんが監督から指示を受けているシーンですね。

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ここで見せている彼女の微かな笑みは、彼女が出演している映画を見るとしばしば目にするものです。この素で魅せるヒロインらしさが何といっても素晴らしいのです。

永野芽郁さんの魅力というのは、そういう飾らずとも溢れ出てくる根源的なヒロインとしての魅力なんだと思います。演じずとも彼女の内に備わった魅力が自然と表出して、作品の中で観る者を釘づけにしてしまう圧倒的ヒロインとして君臨してしまうのです。

ただ先ほども述べたように彼女の弱点はその演技のバリエーションの無さだと思います。自分が等身大で演じられるキャラクターであれば、彼女は眩い輝きを作品の中で放ちます。

しかし、一たびそういう役どころを離れると、演技の未熟さや幼さ、バリエーションの無さが露呈してしまいます。

それでも正統派ヒロインとしての不動の地位を確かにしつつある永野芽郁さん。彼女はまだ18歳です。これからいくらでも伸び幅があると思うと、末恐ろしい女優の1人と言えるでしょう。

参考:映画『PARKS』は永野芽郁の魅力が詰め込まれた傑作だ!!

「半分、青い」は女優永野芽郁にとっての登竜門だ!!

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永野さんがNHKの連続テレビ小説「半分、青い」で演じるヒロイン鈴愛は1971年生まれであると設定で明かされています。これは高度経済成長がちょうど終わりを告げた頃ですね。

そしてこのドラマはそんな高度経済成長期における鈴愛の誕生から彼女の成長を描き、現代にまで繋げていくと明かされています。

放送された第1回の冒頭で映し出された高校生の鈴愛を演じる永野芽郁さん。溢れ出る透明感と純真さがいつも通り彼女をヒロインたらしめています。ワンシーンだけでも目に焼き付いて離れない圧倒的なヒロイン力は健在です。

しかし、これだけではいつもの彼女なんですよね。特に代わり映えも無く、永野さんらしい役を演じているという印象の域を出ません。

ただ「半分、青い」という作品はすごく長いスパンで登場人物を描く作品であることは間違いないですよね。つまり彼女は鈴愛を演じる中で高校生からの卒業を経験しなければならないはずです。

これまで演じてきた自分の等身大のキャラクターよりも少し大きな自分を演じなければならないのです。本作のヒロインに必要なのは、彼女がこれまでに見せてきた彼女の内に備わっている先天的な魅力だけではないのです。

「半分、青い」という作品で永野芽郁さんに求められるのは、正統派ヒロインからの卒業なのかもしれません。それは自分に近いキャラクターを自分に当てはめて「行動する」ことではなく、自分とは異なる生き方をする誰かの人生を「演じる」ことを意味します。

そして時系列から考えても彼女が高校生を卒業してからの話は物語の後の方に回ってくるのだと思います。

「あまちゃん」の能年玲奈、「まれ」の土屋太鳳、「あさが来た」の波瑠、「とと姉ちゃん」の高畑充希など多くの若手女優の登竜門として君臨し続けるNHK連続テレビ小説。2クールにわたる長い撮影の中で、彼女たちは自分の演技の可能性を見出し、出演後活躍の場を広げてきました。

永野芽郁さんにとっても「半分、青い」という作品は女優としての今後を大きく左右する作品になると思いますし、彼女の女優としての可能性を大きく広げてくれる作品になると思います。

初々しいビジュアルを披露した第1回放送。そこからどのような変貌を遂げてくれるのでしょうか?

最終回まで彼女の成長を見守りながら、ドラマを楽しんでいきたいですね。

おわりに

永野芽郁という女優は疑いの余地なく、正統派ヒロインです。

それは役どころや彼女が演じてきたキャラクターによるものではなく、彼女が天性のものとして持っている魅力です。その魅力が彼女の自然体な演技を支えてきました。

では、その魅力をむしろ抑えなければならない役に直面したならば・・・?その魅力が求められない役を演じるには・・・?18歳の若き女優である彼女はまだまだ演技面で未熟さを抱えています。

しかしそんな天性のヒロイン力を持つ、彼女がそれを自由に操り、演技ができるようになったら?演技力をも兼ね備えた女優へと成長したら?そうなれば日本を代表する女優になる可能性すら秘めていると私は思います。

NHK連続テレビ小説という舞台が、「半分、青い」という作品でもって永野芽郁という女優がどこまで高く昇っていけるのか?見届けたいと思います。

永野さん、1人のファンとして応援しております。

今回も読んでくださった方ありがとうございました。




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